Yomiuri August 16, 2009

政策PR秘策続々

(上)22区の伊藤陣営で配っているうちわ型の政策資料(下)4区の藤田憲彦氏の陣営が作ったキャラクター

政権をかけた衆院選の公示が18日に迫った。立候補予定者たちは、有権者の関心を少しでも引きつけようと、必死に知恵を絞っている。うちわ型の政策資料、袋とじの政党ビラ……。“秘策”は効果を上げるのか。

22区(三鷹、調布、狛江、稲城市)から立候補予定の自民前議員の伊藤達也氏は、8月に入ると、街頭演説などで配る「討議資料」をうちわ型に変えた。楕円(だえん)形の厚紙の下部に指が入る穴が開いており、裏表に本人の写真と政策が印刷されている。

「外は暑いし、立候補予定者の演説も熱い。涼しげなアピール手段はないか」。後援会の会合で交わされた何気ない会話からトントン拍子で進み、早速 3万枚を作って支援者に配布したところ、従来の名刺サイズよりも好評だった。陣営では「多摩川河川敷で少年野球を応援に来た親たちに配ったら、あっという 間になくなった」と大喜び。追加作成も検討中だ。

4区(大田区中南部)から出馬を予定している民主新人の藤田憲彦氏は、栄養ドリンクをまねたオリジナルキャラクター「フジタミン」を印刷したス テッカーを製作した。「フジタ」「ミンシュ」「ビタミン」を組み合わせた名称で、「国に栄養」「官僚にメスを」「国会を治療」のキャッチコピーも添えてい る。

藤田氏は「マニフェストは多くの人に行き渡っている手応えがある。ステッカーでさらに有権者の目を引き、名前を浸透させたい」と意欲を見せる。

また、13区(足立区東部)から立候補を表明した自民前議員の鴨下一郎氏は、公示後に袋とじ形式の政党ビラ4万枚を駅前などで配る方針だ。A3判の紙を折り畳んで作ったビラの表紙には「心のストレス、たまっていませんか」。開封して広げていくにつれ、名前や政策などが目に触れる仕掛け。満員電車の通勤でストレスを抱えるサラリーマンらの興味を引くことを狙う。

医師免許も持つ鴨下氏が7月中旬、陣営の打ち合わせで提案。「本邦初じゃないかな」と本人も満足げだ。

2009年8月16日 読売新聞)

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